フリーランス経験から学んだ、クラウドワークスでのクライアント見分け方

クラウドソーシング

クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」を使って案件を獲得している方はかなり多いのではないでしょうか。

いろいろと問題点はありますが、自分のようなフリーランスにとってはもっとも仕事を取りやすい場所のひとつです。

「ユーザー体験改善」等を定期的に実施している点も好感が持てます。

しかし、クラウドワークスで募集をしているクライアントのすべてが信頼できるというわけではありません。

むしろ、隙あらばワーカー側をうまく出し抜こうとしているような人間の方が目立つかもしれません(あくまでも個人的な印象です)。

モラルのないクライアントとの付き合いは、時間とメンタルを大きく消耗してしまいます。

そういったクライアントに引っかかってしまわないよう、今回はその見分け方について解説します。

これからクラウドワークスを利用しようとしている方、あるいはすでに利用している方のどちらにとっても有用な情報となれば幸いです。

なお、今回紹介する見分け方は、「ランサーズ」「ココナラ」等他のクラウドソーシングサイトでも有効かと思われます。

スカウトでない募集回数が異様に多い

 

ハローワーク求人にて「常に求人が出ている企業は注意」といったことがよく言われますが、これはクラウドワークスでも同じことが言えます。

たとえクラウドソーシング契約であろうと、クライアントとワーカーの両方が満足すれば、長期的にその関係が持続されるはずです。

クライアントの側から見ても、毎回異なるワーカーに依頼してクオリティに乱れを招くより、同一のワーカーに任せて安定を図る方がよほど効率的でしょう。

「少し雰囲気の違うクリエイターさんに頼みたい」となっても、やはり依頼する人数というのは限られてくるのではないでしょうか。

よって、本来であれば長く利用しているクライアントの募集履歴は、どちらかと言えばスカウト案件の割合が高くなるのが自然です(タスク案件を頻繁に出している場合を除く)。

それにも関わらず、同じような内容の案件が何十も何百も新規案件として募集されているような場合は、少し注意した方がよいでしょう。

特に、利用を開始してからまだ日が浅いにも関わらずそのような状態となっている場合は特に気を付けるべきです。

「単価が安い=仕事がかんたん」ではない

 

報酬と仕事の難易度は比例している、だから単価の安い仕事は簡単なんだと思い込みがちですが、必ずしもそうとは言えません。

「面倒な仕事やらせたいけど、あんまり人に金使いたくねーな」といった、極めて自己中心的な理由で報酬が安く設定されているかもしれないからです。

「クラウドソーシングやってるような人間なんてこの程度だろ」という非常に見下した態度で設定された金額かもしれません。

もし、「この仕事は報酬が安いけど、その分楽なんじゃないだろうか」と思って受注すれば、下手な高額案件よりも指示や納期が厳しく、結果としてま
ったく利益にならなかったということは十分にあり得ます。

これもまた、クラウドソーシングだけでなくハローワーク等現実の求人応募の際にも言えることですね。

評価欄に「今回は落ちてしまいましたが〜」等の文面が多い

 

基本、クラウドワークスではクライアントもワーカーも星4.5以上の高い評価を維持している場合が多いです。

なぜかと言えば、以下のような理由があるからです。

  • 相手を低評価すれば自分も低評価を受けるから(報復評価)
  • 簡単でなおかつすぐ終えられる仕事(口コミ、体験談投稿等)を何件かやれば高評価自体は容易く得られる
  • すでに「星5つが基本」という慣習がサイト内で出来上がっており、それが当たり前だと思いやすい環境だから

こうした状況は、ワーカーにとって無視できない問題をもたらします。

ほとんどの方がお察しの通り、「何かしらの問題を抱えているクライアントを見分けづらい」ということです。

「依頼者を罵倒する」「納品後音信普通になった」等よほどひどいことをしていない限り、クラウドワークスを一定期間利用しているクライアントは高い評価を維持しているからです。

ですが、そうしたクライアントが信用できるかどうかを見分ける方法があります。

それは、評価欄のコメントです。

たとえば、継続案件であるにも関わらず「今回は正式採用となりませんでしたが~」「惜しくもトライアルで落ちてしまいましたが~」というコメントが妙に多い場合、少し気を付けた方がよいでしょう。

確かに、選考というものを行っている以上、落ちてしまう人間というのは少なからず発生するものではありますが、だからといってその数があまりにも多いというのは妙です。

一般的な仕事と同様書類選考というものがあり、基準に満たないワーカーのほとんどはそこでふるいにかけられるはず。

だとすれば、トライアルを受けさせるワーカーの数というのはそれほど多くはならないのではないかと考えているからです。

もちろんこれはあくまでも考えのひとつにすぎず、現実はたとえば「とりあえず応募してきた人はトライアルを受けさせて実力を見ている」といったような、クライアントなりの理由があるかもしれません。

ただし、あなたが「都合のよい人」ではなく、賢く稼ぎたいワーカーであろうとするならば、下記のようなもうひとつの理由の可能性を頭の隅に置いておいた方がよいでしょう。

「このクライアント、トライアルを建前に安く記事を書かせているんじゃないだろうか」

「この案件はいわゆる『釣り』で、本採用をする気がさらさらないんじゃないか」

次の項目に続きます。

経験者を求めているのに、トライアルと本採用の価格が乖離している

 

前述した可能性をふまえて考えるならば、もうひとつチェックしておくべきポイントがあります。

それが、「本採用時とトライアル時の価格差」です。

その価格差が3倍以上、ひどい場合は10倍にもなっている案件を見かけたことはないでしょうか。

すべてではありませんが、あまりにも価格差の大きい案件の評価欄では、前の項目で取り上げた「今回は正式採用となりませんでしたが~」系の文章が使われている割合がかなり高いように思えます。

要はこういうことです。

案件の単価を高く設定しておく

トライアル時の報酬をかなり安く設定しておく

ワーカーは本来の単価に釣られて応募してくる

納品されたら「不採用」として記事だけもらう

この裏技を駆使すれば、クライアントは質の高い記事をかなりお得に入手できてしまいます。

が、ライターにとっては、ただ単に割の合わない仕事をさせられただけです。

このような手法は、その他のクラウドソーシングサイトでも問題となっているようです。

「クラウドソーシング トライアル 単価」等のキーワードで検索すれば、その問題性を指摘されている方の記事を見つけることができます。

こうしたクライアント、ならびに案件の存在には注意しておくべきでしょう。

連絡、回答が遅い

 

私事ではありますが、「仕事の連絡にはなるべく早く回答する」ということをモットーとしています。

わざわざ相手を待たせることにあまりメリットを感じないからです。

即決ができないような内容であったとしても、とりあえず「確認しました。検討の上追って回答いたします」という旨の返事をするようにしています。

だからこそ、回答や返事が妙に遅いクライアントというのは、いろいろと不安にさせられるのです。

回答が遅いだけなら、まだ「こういう人なんだ」でなんとかぎりぎり割り切れます。

こちらから追加で催促しない限り、連絡を返してくれない人もたまにいるのが困りものです。

最悪の事例として、構成について話し合っている際にそのまま音信不通となってしまったことすらあります。
(さすがにひどいので、この時は運営に連絡しました)

そういった人はお返事の際に必ず「ご連絡遅れ申し訳ありません」といった謝罪をしてくれるのですが、それが毎回繰り返されてはたまったものではありません。

選考の時点で連絡や返事の遅れが頻繁に発生するといったような状況になった場合、辞退を考えるというのもひとつの手です。

そのようなクライアントと継続前提の契約を結んだとしても、連絡すらまともに取れないような状況がしばしば起こると予想できるからです。

プロジェクト完了率が低い

こうした怪しいクライアントを見分ける際に使えるデータがあります。

それが、クライアントのプロフィール画面に記載されている「プロジェクト完了率」です。


引用元:クラウドワークス

これはそのクライアントが発注したプロジェクトが「報酬を支払われた上で完了したか」を数値化しています。

その計算式は「プロジェクト形式の検収完了数÷契約が行われた数」となっています。

もし、そのプロジェクトが途中で終了され、ワーカーに報酬が払われなかった場合、完了率は低下します。

たとえ評価が高かったとしても、このプロジェクト完了率があまりにも低い場合、「何かある」と見てもよいかもしれません。

まとめ

 

このようなことを書くと、不快に思われる方がいるかもしれません。

「そんなことを考えるなんてクライアントに失礼だ」

「自分の実力のなさを他人のせいにするな」

「ワーカーだって悪い」

といったようなことを考えるかもしれません。

しかし、これはあくまでも「可能性」の話です。

真面目なワーカーもいればクズなワーカーもいるのと同様で、良心的なクライアントとモラルの低いクライアントがいるという話です。

クライアントは神ではなく人間なので、あり得る話なのです。

「すべてのクライアントが信頼できる」という前提で物事を考えることの方が、あまりにも現実離れしています。

クラウドソーシングというのは自由度が高い分、モラルの低い行為が平然と行われている世界です。

クラウドワークスも決して例外とは言えず、運営側が定期的に対策を講じていますが、それでもまだまだ大きな改善には至っていないと個人的には思います。

ワーカー側も「雇ってもらっている」という意識を捨て、「自立」の考えをもって動かなければ、長期的なメリットを得ることは難しいでしょう。

クラウドソーシングで成功を収めるためには、クライアントを見極める目を育てていくことが必要不可欠です。

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