趣味もかねて、よく野外で風景動画を撮影しています。
自然の中での動画撮影というのは気持ちのよいものですが、さまざまなトラブルやミスに直面してしまうことも少なからずあります。
今回は、そのような際に役立つアイテムを紹介していきます。
尚、NDフィルターや予備のレンズといったような、ほぼ必須と言えるものに関してはあえて紹介していません。
「パッと考えた感じではそこまで必要か?と思うけど、いざ現場にあればかなり役立つ」的な、ややニッチなアイテムを取り上げてみました。
モバイルバッテリー(予備カメラバッテリーとは別に)
カメラバッテリーを予備として持ち歩くのとは別に、モバイルバッテリーを携帯するということです。
あえてモバイルバッテリーを持ち歩く理由は、「スマホのバッテリー切れ対策と併せて使える」から。
そして「カメラバッテリーより容量が大きいから」です。
風景動画を撮影する場合、都市部から離れた農村などへ赴くこともあります。
そのような時にスマホのバッテリーが切れてしまうと、とても困ったことになってしまいます。
誰かに連絡することもできず、道に迷ってもGoogleMapが見れません。
「カメラからスマホにデータを送って投稿」ということももちろんできなくなります。
そのような場合にモバイルバッテリーがあれば、そうしたアクシデントを回避することができます。
さらに注目したいのは、最近のカメラがモバイルバッテリーからの充電に使えるということです。
給電にも対応しているのであれば、モバイルバッテリーだけで動画撮影を行うといったことも可能となります。
特に、自分がいつも使用しているLumix DC-S1はPD(power delivery)での給電も可能。
ケーブルとモバイルバッテリーも対応していれば、かなり効率的に運用することができます。
ついつい時間をかけすぎてしまい、カメラバッテリーがすべてなくなってしまったとしても、予備として使うことができます。
バッテリー持ちがそれほどよくないカメラの場合、決して安くないバッテリーを3個も4個も持ち歩く羽目になりますが、モバイルバッテリーと組み合わせれば
カメラバッテリ×2(うち1つは予備)
モバイルバッテリー1台
でかなり長く撮影にかけられる時間を伸ばせるので、コスト的にも荷物的にもムダを省くことができます。
うっかり「あっこのバッテリー充電してねえ!」なんてことになった時にも使えるというのも押さえておきたいメリットです。
(自分がよくやる)
アナログ水準器
言うまでもなく、カメラ位置が水平を維持しているかどうかを測るためのアイテムです。
「それならカメラに内臓されているから必要ないじゃん」と思われる方もいるでしょう。
自分も最近まではそう思っていました。
でも、あながちそうとは言えないのです。
なぜならば、カメラ内に搭載されている電子水準器は、必ずしも正しいとは限らないからです。
自分の経験から感じたことなのですが、内臓の水準器というのはやや大まかなように感じます。
三脚にセットした際、電子水準器を表示させた状態でほんの少しだけカメラを傾けてみてください。
風景はわずかに傾いているのに、水準器は水平と計測されている状態がたまに発生します。
そのため、海や平原にて遠景を撮影するような場合は要注意です。
「カメラで計測された水平は問題ないのに、どこか微妙にズレているように見える」といったような、どうにもすっきりしない状況になってしまうことがあります。
そのような場合、セカンドオピニオン的なものとしてアナログ水準器があれば、もやもやを感じることなく撮影に集中できます。
撮影後ディスプレイで写真を確認した際「やっぱりズレてんじゃねーか!」と苛立つことも、水平を整える手間もなくなるでしょう。
携帯食料(カロリーメイト等)
タイムラプスや野鳥撮影でない限り、野外で動画を撮る際はいろいろなところを歩き回ります。
それに加え、いろいろな機材を携帯しているため、かなりのカロリーを消費してしまうのです。
夢中になってどんどん歩き続けていると、漫画やドラマでよくある「お腹が空きすぎて動けないよ~」といったような状況となってしまいかねません。
これ、ギャグではないです。
本当に冗談ではないです。
徐々に力が入れづらくなり、歩くだけでも大変なことをしているような、つらい感覚に陥ります。
さすがに、一歩も動けなくなってしまったということは幸いにしてありませんが、決して侮れるものではありません。
ですので、カロリーメイトなどお手軽な携帯食料をいくつか持っておくことをおすすめします。
どうせ、それほどかさばるものではありません。
人里離れた場所へお出かけする際は特にです。
ゴリラポッド
ゴリラポッドとは何かというと、JOBYというブランドで販売されているミニ三脚です。
このアイテムの特徴は、足を自由に変形させられるということ。
これによって、不安定な足場でも水平を保った状態でカメラを固定させることができます。
柵にしがみつかせることもできますし、自分が持ってきたバッグの上に設置させるといったことも可能です。
一般的な三脚よりも圧倒的に軽く、なおかつその形状のおかげで持ち運びやすいので、さまざまな場面で役に立ちます。
ただし、過信は禁物です。
調子に乗ってひどく不安定な場所に固定させようとしたら、バランスを崩して転倒!
レンズやフィルターが破損・・・といった悲しい失敗はしでかさないようにしましょう。
フィルターホルダー
フィルターとレンズの間に挟む形で取り付けるもので、Amazonなどで販売されています。
トンネルや林の周辺など、ちょっと移動しただけで周囲の明るさがたびたび変わる場所で撮影をしている場合、NDフィルターの付け外しが面倒です。
PLフィルターを使用している際にも、似たような面倒さを感じることが少なからずあるのではないでしょうか。
そのような場合、このフィルターホルダーを使用すれば、わざわざ付け外さずとも簡単に切り替えができます。
特に、動画と写真の撮影両方を行っているような場合、かなり重宝するでしょう。
ただし、この便利なアイテムにもデメリットが。
広角レンズを使用している場合、ホルダーのフレーム部分が干渉して「ケラれ」が発生してしまうことがあります。
レンズによってはこのケラれがかなり気づきにくい具合になることもあります。
「撮影に集中していたから気づかなかったけど、帰ってよく確認してみると・・・」といったような具合です。
うっかりそのまま撮影を続けてしまわないよう注意しましょう。
フィルタールーズ
万が一に備えて持っておきたいのが「フィルタールーズ(レンチ)」という道具です。
これは、レンズにがっちりハマってしまって抜けなくなったNDフィルターを外すためのものです。
取っ手を握り、フィルターにしっかり力を加えて回すことができるようになっています。
「フィルターがいつの間にかがっちり締まっていて抜けなくなっていた」
というようなトラブルは少なからずあり得ること。
そのような場合、フィルタールーズがあればすぐに解決できます。
ただし、これを使用する上では、輪っかの部分がしっかりフィルターを掴めているかどうか、しっかり確認を行ってからでなければなりません。
勢いあまってレンズを傷つけてしまうことがあるからです。
まとめ
以上、野外で動画撮影を行う際、あると重宝するアイテムについて紹介しました。
この他にも、便利なものがあれば随時取り上げていきたいと考えています。